カテゴリ:不動産売却 動画 / 投稿日付:2022/03/07 15:06
ローン特約の契約でローンが否決になった場合の対応について解説しています。
※本動画は2021年10月22日に収録したものです。
今後の法改正等により内容に不具合が生じる場合がございます。
自宅を売却するときに、契約書にローン特約が記載されていました。
これはどんな特約なんでしょうか。
回答:はい。ローン特約とは文字通り、ローンに関する特約です。
多くの不動産購入者は現金のみで不動産を購入することはなく、
ローンなどを組んで購入するケースが多いため、
融資承認が下りなかった場合、契約を白紙に戻すことができる契約です。
そうなんですね。
白紙解約とはどんなものですか。
回答:契約をなかったことにすることです。
ですから、手付金の授受や残代金の一部について支払いがあった場合でも、
売主は買主に対して受け取った手付金や代金を返還しなければなりません。
白紙解約になった場合、売買契約自体がなかったことになるのでしょうか。
回答:ローン特約には2種類あります。
1つ目は、解除条件型です。
買主がローン不成立の場合、自動的に契約が解除になる場合です。
2つ目は、解除権留保型です。
期限までにローンが不成立になった場合、契約を解除するかどうか、
買主が決定する場合です。
ローンが不成立になった場合、多くの買主は他の融資期間にローンが組めないか
どうか相談しますので、ローン特約というと解除権留保型が多いと思います。
解除権留保型の場合、解除期日までであれば売主に解除の意思表示をして
契約を解除することができます。
しかし、解除期日を過ぎてしまうとローン特約による解除ができなくなるので、
注意してください。
なるほど。
実際ローン特約での解除はよくあるのでしょうか。
回答:頻度は多くないですが、たまにありますね。
それはどんなケースが多いのでしょうか。
回答:過去にあった例として、審査途中で転職をされたり内容に不備があった場合に、
ローンの借入金額の減額や不成立により、白紙解除になったケースがありました。
できれば成立した契約を成就させたいのですが、売主は何かできることはありますか。
回答:そうですね。
売買契約締結前に買主はローンの事前審査を受けますので、
必ずしも融資の不成立が多いわけではありません。
しかし、新型コロナウィルスの影響で審査にも影響が出る場合も想定されますので、
もしローン減額や不成立になった場合は買主が他の金融機関でローンが組めないか
探す時間が必要ですので、売主に時間的余裕があるのであれば少し待っていただくのも
一つの方法です。
わかりました。
ちなみにですが、買主がローン特約による解除を主張してきたが、
主張が認められない場合はありますか。
回答:過去の裁判に買主がローンを成立させる努力を怠ったためにローンが不成立になった場合、
ローン特約が認められなかったけケースはあります。
ローン特約は、審査を進めていったが融資が不成立だった場合に認められるものです。
そうなんですね。
確かに白紙解約になった場合、売主側も引渡しの準備をしますので、
ローン特約の利用には一定の制約は必要かもしれませんね。
ローン特約の他に「手付解除」もありますが何が違うのでしょうか。
回答:手付解除では買主は手付金を放棄、売主は手付金の倍返しをすることにより
解除できる点が違います。
また手付解除は、不動産会社へ支払う仲介手数料は返金されません。
その点も大きく違う点かと思います。
なるほど、わかりました。
ありがとうございます。
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